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ホワイト企業化を応援!-SHEM ホワイトHEADLINES 2023年10月

読めばホワイト企業度アップ!毎月注目の人事労務関連記事【法改正】【人事労務クイズ】【厚労省の最新情報】など、各種取り揃えてお届けします。

Contents

1.【助成金情報】賃上げを図る中小企業・小規模事業者を支援する「業務改善助成金」 を拡充
2.【法改正情報】精神障害の労災認定基準を改正
3.【SHEM人事労務クイズ】タメになる、「SHEM人事労務クイズ

賃上げを図る中小企業・小規模事業者を支援する「業務改善助成金」 を拡充

地域別最低賃金が大幅に引き上げられましたが、このような流れのなかで、政府の支援策にも強化の動きがあり、「業務改善助成金」 が拡充されることになりました。

そのポイントを確認しておきましょう。

※業務改善助成金は、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)を引き上げ、設備投資等を行った中小企業・小規模事業者等に、その費用の一部を助成する制度です。


※引用元:厚生労働省「業務改善助成金の制度が拡充されます!」「令和5年度業務改善助成金のご案内

精神障害の労災認定基準を改正

「心理的負荷による精神障害の認定基準」について、近年の社会情勢の変化等や最新の医学的知見を踏まえ、改正することが検討されていましたが、その改正が、正式に決定されました(令和5年(2023年)9月1日付けで改正、同日から適用)。

業務による心理的負荷(ストレス)評価表が見直されました

・具体的出来事として、「顧客や取引先、施設利用者等から著しい迷惑行為を受けた」(いわゆるカスタマーハラスメント)を追加

・具体的出来事として、「感染症等の病気や事故の危険性が高い業務に従事した」を追加

・心理的負荷の強度が、「強」、「中」、「弱」となる具体例を拡充(パワーハラスメントの6類型すべての具体例の明記など)

精神障害の悪化の業務起因性が認められる範囲が見直されました

・悪化前おおむね6か月以内に「特別な出来事」がない場合でも、「業務による強い心理的負荷」により悪化したときには、悪化した部分について業務起因性を認める。

速やかに労災決定ができるよう必要な医学意見の収集方法が見直されました

・専門医3名の合議により決定していた事案について、特に困難なものを除き1名の意見で決定できるよう変更。 

厚生労働省では、業務により精神障害を発病された方に対して、改正後の基準に基づき、一層迅速・適正な労災補償を行っていくこととしています。

ハラスメントへの対応が強化されていますので、その防止がより重要になってくるといえます。

タメになる、「SHEM人事労務クイズ~今月号の問題~」

毎号「法律は知っているけど、実務ではどう対処すればいい?」「論点が細かいと調べても答えがわからない」「自己流で対応したけど不安…」といったお困りに「ちょっとタメになる」解決のヒントを提供する、人事労務クイズのコーナー。

今回は次のような質問です。

Q 最近、積極的に社員に昼寝を推奨する会社が増えていると聞きました。どんな意味があるのでしょうか。従業員の睡眠不足が生産性に影響すると聞いたことがありますが――。

タメになる、「SHEM人事労務クイズ~前号(2023年9月号)の解説~」

前号Qの気になる解説はこちらです(ぜひバックナンバーをご覧ください)。

2023年9月の回答(前号分)

A 労基法では、「事業場を異にする場合も、労働時間は通算」します(第38条)。割増賃金の支払義務について、労働基準法上の義務を負うのは、「当該労働者を使用することにより、法定労働時間を超えて当該労働者を労働させるに至った(すなわち、それぞれの法定外労働時間を発生させた)使用者」と解されています(副業・兼業の促進に関するガイドラインQ&A)。一般的には、「通算により法定労働時間を超えることとなる所定労働時間を定めた労働契約を『時間的に後から』締結した使用者」が、割増賃金を支払う義務を負います。

一方で、36協定の考え方は異なります。各々の使用者は、通算して時間外労働となる時間のうち、自らの事業場において労働させる時間については、自らの事業場における36協定の延長時間の範囲内とする必要があります。ガイドラインは「通算されない規定」として、36協定を挙げています。個々の事業場における36協定の内容を規制するものであり、それぞれの事業場における延長時間を定めることとなるとしています。

時間外労働時間数に関して、「通算される規定」もあります。時間外労働と休日労働の合計で単月100時間未満、複数月平均80時間以内の要件(法36条6項2号および3号)については、労働者個人の実労働時間に着目し、当該個人を使用することから、通算するとしています。副業・兼業でいわゆる「管理モデル」を用いる際も、単月100時間未満、複数月平均80時間以内で各々の事業場における労働時間の上限をそれぞれ設定することを前提にしています。

単月100時間未満等に関して、労働者個人の実労働時間に着目するのは、転勤や出向、転職した場合も同様と考えられています(平31・4「改正労働基準法に関するQ&A」)

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