SHEM 非営利一般社団法人 安全衛生優良企業マーク推進機構

第10回 「爆買い」、「トリプルスリー」をおさえて急上昇ワード2位に登場

 

ストレスチェックって何?

12月に入りました。全く雰囲気を感じない暖冬の今年ですが、いよいよあと1ヶ月で今年も終わりです。

そんなタイミングで「ストレスチェック」が始まりましたが、皆さんのオフィス(厚生労働省では「事業場」といっている)では、準備は進んでいるでしょうか? この事業場という言葉、職種によって言い方は違うと思いますが、ほぼホワイトカラーの中で育ってきた私は、この言葉を聞いた時、すごく違和感を覚えました。

しかし、製造業や建設業などいわゆる“労働災害”“安全衛生”の現場では安全マークの旗や、掲示、ヘルメットに安全靴で仕事をしている風景をよく見かけます。【図1、図2】こういったブルーカラー系の職場では、オフィスのことを事業場といっているのです。そういった意味では、ストレスチェックや安全衛生がブルーカラー系の文化から登場してきたことが窺えます。


【図1】


【図2】

「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」

今回のストレスチェックは、昨年「労働安全衛生法」の改正がきっかけとなっています。50名以上の事業場は、今年12月から1年以内にストレスチェックを社員に実施し、その実施状況を企業が労働基準監督署に提出するというものです。

その書類は、「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」というもので、50名未満の事業場は努力義務となっています。
なお、提出をしなかった場合は労働安全衛生法120条の罰則【50万円以下の罰金】の適用となります。
ストレスチェックの細かい話は、他にたくさんの情報が溢れていますのでここでは割愛します。


【図3】

グーグルトレンドで堂々の第2位

ところで、今日は12月1日なので、グーグルトレンドで急上昇ワードを見たところ、なんと、なんと、「ストレスチェック」が2位に登場しているではありませんか。同日発表された「新語・流行語大賞」の「爆買い」「トリプルスリー」をおさえてです。【図4】意外ですが、世間の注目度は高いですね。


【図4】

Wマークの取得にはストレスチェックに関する認定基準があり

一方、Wマークについてですが時代の流れで当然ストレスチェックもメンタルヘルスという広範囲な領域として安全衛生優良企業認定基準に含まれています。【図5】
具体的には2ステップの加点項目に登場する評価項目の6項目の中のひとつ(図5では2-2)になりますが、10点の配点になっています。その詳細は、【図6】のようになっています。


【図5】


【図6】

こういったことからも分かる通り、Wマークの基準というのは最新の要素を踏まえており、言い方を変えると、将来的に重要となる項目が揃っています。他には、「過重労働防止対策」です。

今月からからスタートするストレスチェックが、果たしてどのような反響を生み出すか注目したいところです。IT業界に多く発症している“うつ”などをみていると、ストレスチェックが年に1回では本来の目的である一次予防(未然防止)を発見するまでに期間が長すぎて、せめて3ヶ月に1回などの実施をしないと手遅れになってしまうケースもあるのではないかと、これまでの経験から感じています。

今月から、続々とストレスチェックが実施されるのを、しばらくはよ~く観察していきたいと思います。

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